病院では、看護師が参加しなければならない委員会活動がいくつかあります。病院の規模が大きくなるほど委員会の数も増えるといわれており、正直なところ「委員会の参加はできるだけ避けたい」というのが看護師の本音のようです。
特に夜勤専従看護師や非常勤看護師は、委員会への参加を希望しない人が多いのですが、この委員会には夜勤専従看護師も必ず参加しなければならないのかなど、疑問を持つ人がたくさんいます。
ここで、委員会活動や参加の必要性について解説していきたいと思います。
委員会って何するの?
看護業界の委員会活動は、看護師の育成や医療現場の品質向上のために行われています。その種類は実にさまざまですが、代表的な委員会活動を以下にご紹介します。
・褥瘡委員会
入院患者の褥瘡を防ぐために意見交換をしながら対策を考え、予防するための委員会です。
ちなみに褥瘡とは、自力で動くことのできない入院患者の皮膚が圧迫されることで血流が悪くなり、その部分が壊死してしまうことをいいます。床ずれがひどくなったものと考えるとわかりやすいかもしれません。
・感染対策委員会
院内感染の予防は徹底されているかを確認し、感染しないための対策を考えたり、情報交換を行なうための委員会です。マスクの着用や消毒の徹底についての確認を行い、院内感染を予防するために活動しています。
・安全対策委員会
院内での自己防止のために情報交換を行い、常に安全な看護を提供するべく活動している委員会です。事例を検証し、予防のための意見周知を行いながら事故予防に努めます。
このほかにも、保健委員会や救急委員会、論理委員会などたくさんの委員会がありますが、看護師はできればこれらの委員会には参加したくないと考えているようです。
一般企業でもミーティングなどは定期的に行われていますので、一般企業に勤める人たちは看護師の委員会参加拒否に疑問を感じるかもしれません。
ここで大きく違うのは、看護師の委員会活動は業務時間外に行われ、残業手当などの報酬が一切つかないという点です。加えて半強制的に参加しなければならない病院がほとんどなので、看護師ができれば参加したくないと考えるのもうなずけますね。
強制参加なのになぜ給料が発生しないのかというと、委員会活動は「自主的な勉強会」として位置づけられているという点が大きいです。
自主的な活動なのに強制参加という点に矛盾を感じますが、どの世界でも多少の矛盾はつきものなのかもしれません。
夜勤専従看護師も委員会の参加義務はある?
夜勤専従で働く看護師は、できるだけ出勤日数を少なく効率的に稼ぎたいと考えている人が多いため、もちろん委員会活動においても参加したくないと考えている人がほとんどです。
しかし、半強制的に参加しなければならないといわれている委員会活動、夜勤専従看護師もやはり強制参加なのでしょうか?
委員会活動が盛んに行われている病院では、夜勤専従看護師でも基本的に参加する必要があるというのが一般的です。
求人情報に「委員会への参加は自由」的な記載をしている病院もありますが、実際に就業してみると参加しなければならない状況になってしまうケースも少なくありません。
また参加自由と書いてあるからといって不参加になると、委員会活動を行っている看護師から非難を受けてしまうこともあるようです。
ただし、事情があって勤務日数の少ない夜勤専従看護師として働いている方も多いため、その事情を事前にきちんと説明しておくことで、参加しなくても大丈夫な場合もあります。
一般的な事例として、研修制度や業務フォローがしっかりしている病院ほど委員会活動が盛んな傾向があるので、その側面を事前に把握し、転職活動に活かすとよさそうです。
委員会参加を避けるには?
冒頭で挙げた通り、病院の規模が大きく、研修やフォロー体制がしっかりしているところほど、委員会活動が盛んな傾向にあるため、「どうしても委員会に参加したくない」という人は、小規模の医療施設や、高齢者施設など、委員会に消極的な施設を選ぶとよいかもしれません。
さらに、転職時の面接の際に事情を説明し、理解をいただいた上で就業すれば確実です。
求人情報を検索する際にも、委員会活動についての明記があるところを探すというのもポイント。看護業界に特化した求人サイトでは、こうした委員会活動においても詳細を記載しているサイトが多いため、活用するとよいでしょう。
- 病院には数多くの委員会があり、代表的な委員会として褥瘡委員会や安全対策委員会などがある
- 委員会活動は業務時間外に行われ、それに対する残業手当などは一切つかない
- 半強制的に参加しなければならないが、できれば参加したくないのが看護師の本音
- 夜勤専従看護師も基本的には委員会の参加が必要。事情を説明することで不参加が許されることもある
- 委員会参加を避けるには、委員会活動が盛んでない病院を選ぶ
- 求人サイトで委員会についての明記があるところを探し、面接の際には事情を説明しておくと確実
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