正看護師と准看護師の違いとは？

看護師は大きく分けて、看護師（正看護師）と准看護師の2つの種類があります。正看護師も准看護師も患者から見ればどちらも看護師であることに変わりはありませんが、働く側にとっては大きな違いがあるんです。

ここではさまざまな面から、看護師（いわゆる正看護師）と准看護師の違いについて説明していきます。

看護師と准看護師の大きな違いとは？

まず、看護師は国家資格であり、准看護師は都道府県知事免許である点に大きな違いがあります。

仕事の現場では、正看護師が自分自身の判断で看護が行なえるのに対し、准看護師は医師や看護師の指示によって看護を行なうという違いがあります。これらのほかにも、正看護師と准看護師には給与や待遇などの違いがあります。

地域や勤務先などにもよりますが、平均して准看護師の給与は正看護師の給与よりも1割から1.5割程度低いといわれています。

さらに、准看護師は正看護師のように看護師長への昇格は望めませんから、年数を経ていくにしたがって収入には差が出てくる可能性は高いといえます。

このように説明していくと、正看護師に比べて准看護師のほうがマイナス面が大きいと感じられがちですが、別の面では逆のケースも出てきます。

正看護師の不利な点は？

たとえば、正看護師でリーダーなどになった場合、年齢も経験も自分より上の准看護師に対して接しにくいという問題です。

正看護師から見ればベテランの准看護師は指示を出しにくい相手でもあり、なかには指示に従わない先輩の准看護師もいたりするケースも見られます。

年齢も経験も上という事実に対して、正看護師だからというだけで強い接し方をするには無理があります。そうした問題をどう解決していくかに悩み、転職や退職を考える看護師もいるのです。

准看護師の不利な点は？

また、准看護師は正看護師に較べて、病院への就職が少し不利な面もあります。実際、大手の国立病院では看護師の募集にわざわざ「正看護師」と明記し、准看護師の応募を受け付けない所もあるほどです。

そのため、准看護師の方の中にはあえて病院への転職を止めて、保育園看護師や美容整形外科の求人を希望される方もいます。

患者から見ればどちらも同じ「看護師」

一般の患者から見ると、いわゆる正看護師も准看護師も同じ看護師です。きちんと仕事をこなしてくれるなら正看護師でも准看護師でも構わない、もう少し進めて言えば、患者に対して親切で仕事が正確ならどちらでも構わないというのが本音でしょう。

そうした視点から、経験が浅く若い正看護師よりも、経験を積んでいて患者に接するのが巧みな准看護師のほうが信頼されるというケースも見掛けられます。正看護師・准看護師ともに、どちらの立場から見ても悩みはあるといえるかもしれません。

准看護師と看護助手の違いは？

日本の医療現場は長年慢性的な人手不足に悩まされていますが、いまその問題の打開策として「看護助手」が注目を集めています。

しかし、その実態はいまだ広く知られているとは言えず、患者さんの中にも看護師と看護助手の違いが良く分からないという方も少なくありません。看護助手はどんな役割を果たしているのでしょうか。

看護助手の仕事内容

看護助手は、一言でいうと医療の現場で主に看護師のサポートをする仕事です。看護助手は看護師や准看護師と違い、特定の資格や免許を取得する必要がない代わりに、医療行為を行うことはできません。そのため、看護助手が行うことができる看護師のサポートは医療行為以外の業務に限定されています。

看護助手が行う業務の具体例を挙げると

診察の介助、滅菌作業、器具の洗浄
患者さんの歩行補助、食事補助、排泄補助、入浴補助
備品管理や院内整理、看護ステーションの清掃
看護師の食事の準備や買い出し、雑用
簡単な事務補助

などがあります。これらの業務は一般的に看護師が行うものというイメージがあるかもしれませんが、看護助手がサポートに回り、担当しているケースが多くみられます。

また、手術室配置になる場合もあり、その際の業務は

手術器財の管理、滅菌業務
手術室内や材料室などの清掃・管理
看護師のサポート業務

などがあります。手術室の担当というと、特別なスキルや経験、免許などが必要だと思う方が多いと思いますが、看護助手という形で勤務するのであれば「医療業界未経験」という方でも志願することができます。

この記事のまとめ

正看護師と准看護師の大きな違いは国家資格か都道府県知事免許であること
資格の違いから生まれる不利な点はどちらにも存在する
看護助手の主な業務は看護師のサポート、人員不足が深刻な医療現場でのニーズが高まりを見せている
看護助手から看護師を目指す場合、まず国家試験受験資格を得る必要がある

いかがでしたでしょうか？正看護師や准看護師はもちろんのこと、看護助手は医療現場の人手不足を打開できるカギとして注目を集めており、求人数も増加傾向にあります。そんな多数の求人から、自分に最適の案件を見つけたいという方は、転職支援サイトを利用してみてはいかがでしょうか？

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