(写真はイメージです)
埼玉県在住の28歳女性です。私の転職についてお話いたします。
新卒就職~転職活動開始まで
厳しすぎた最先端の医療現場
新卒で入職した病院は都内の有名大学病院でした。配属先は20床の入院病床を備えた救命救急センターで、あらゆる領域の疾患を学びたい、最先端の医療を学びたいという思いから自ら希望した場所です。
厳しい現場であることを覚悟して志高く入職したものの、想像を遥かに超える辛い日々が待っていました。
毎日たくさんの患者さんが搬送され、そして亡くなり、悲しみに浸る間もなく次の患者さんが搬送されてきました。命の危機的状況にある患者さんばかりの現場では、入職後間もない新卒の看護師であっても、出来ない、わからないは通用しません。
自分の無知のせいで患者さんを殺してしまうかもしれないという恐怖と、どんなに勉強しても終わりがなくわからないことだらけという不安感が、常に付きまとっていました。
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看護師として病院以外で働く道を考える
やるべきことをがむしゃらにこなし、ミスなく終えられたらホッとして、帰宅すれば夜遅くまで勉強。狭い空間の中でもがき続ける日々に次第に疲れ、他の世界も見てみたい、看護師として病院以外で働く道もあるのではないかと考えるようになりました。
しかし、看護学校を卒業した人はほぼ全員が病院に就職して看護師として働くので、どのような仕事があるのか全く知りませんでした。学生時代の親しい友人の中に転職したという人もいません。
そこで、とりあえずインターネットで「看護師 企業 転職」と入力してみると、人材紹介会社が多数検索されました。
会員になると非公開の求人情報も見られると書かれていたので、企業の求人情報を多く持っていそうな「マイナビ看護師」に登録しました。
するとすぐに担当者から電話がかかってきて、直接話をした方がやりたいことも明確になるし、私に合った転職先を紹介できるとのことだったので、仕事の合間を縫って面談の予定を組みました。
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働きながらの転職活動
自分に合った仕事を見つける
人材紹介会社にて担当者と話をしていくと、自分はどんな仕事がしたいのか、どんな仕事が合っているのか、あっという間に話が進んでいき具体的なものが見えてきました。
私は漠然と企業でバリバリ働きたい、病院のような限られた空間だけではなく、もっと広いフィールドで活躍し視野を広げたいと思っていました。
その思いを伝えたところ、担当者から勧められたのは「臨床開発モニター」という仕事でした。
製薬メーカーが行う医薬品開発に関わる仕事で、全国の病院をまわってたくさんの人に接する機会があるとのことで、私はすぐに「かっこいい!楽しそう!」と思い興味を持ちました。
企業に応募する
看護師が病院に就職するとき、多くの大学生たちが行うような就職活動はしません。どこの病院も看護師が不足しているため、少ない枠に多くの学生が募集するということはありません。
応募したほとんどの病院から内定をもらえるため、その中から自分が一番働きたい病院を選ぶことができました。
そのため、一般企業をどのように探して応募すれば良いのか全く分かりませんでした。しかも看護師の激務と並行して転職活動を進めなければなりません。
そのような状況でも、人材紹介会社の方はしっかりとサポートしてくれました。まず、臨床開発モニター未経験者の募集がある企業を探して、5社程度の募集要項を提示してくれました。
私の場合はこの業界への就職は初めてだったので、給与にはそこまでこだわりはなく、それよりも会社の規模や雰囲気、将来性を重視して選び、従業員数の少ないベンチャー企業1社を除く、比較的大手の4社に応募することにしました。
まず、人材紹介会社からいただいた履歴書と職務経歴書のフォーマットに入力し、内容を添削していただきました。メールでやり取りをし、2,3回の訂正で完成したものを企業に提出してもらいました。
4社に応募しましたが、作成した履歴書と職務経歴書は1パターンのみだったと思います。書類選考の結果待ちをしている間に模擬面接もしていただきました。
応募してすぐに2社から書類選考通過の連絡が来たので、都合の良い日を人材紹介会社から伝えていただき、面接の日時を決めました。
残りの2社については、私の看護師経験が短かったこと(臨床経験3年以上の募集に2年の経験で応募していた)と、臨床開発モニター経験者の応募が複数あったことから、書類選考を通過できなかったと聞いています。
1次面接
着慣れないスーツを身にまとい、2社の1次面接に行きました。どちらの企業でも人事担当の方と1対1で、まずは臨床開発モニターを志望した動機を問われましたが、その後の流れが全く異なりました。
1社目は、趣味や休日の過ごし方、友人関係などを話し、専門的な話はほとんどせず終始とても穏やかな雰囲気でした。
2社目は、臨床開発モニターの仕事内容を知る限り説明したり、出張の多い仕事だが家族の理解やサポートが得られるかと問われたりし、特に仕事内容の説明をした時は、全然理解が足りないと厳しい指摘をいただきとても緊張感のある面接となりました。
意外にも、厳しい指摘をいただいた2社目の企業からすぐ1次面接通過の連絡をいただき、その後は2次面接(部長とプロジェクトリーダー)、3次面接(社長)と進み、応募から2週間もせずに内定をいただくことができました。
その間、1社目の企業からは1次面接の結果が来ていませんでしたが、迅速ではっきりと対応してくれた2社目の企業に好感を持ち、1社目の企業の結果を待たずして入社を決意しました。
内定をいただけた理由
人材紹介会社の方から、内定をいただけた理由を聞くことが出来ました。1次面接の時の志望職種への理解は不十分であったが、前向きな姿勢と厳しい指摘も受け止める強さがあり、臨床開発モニターへの適性があると評価した、とのことでした。
圧迫面接とまでは言いませんが、厳しい状況をどのように切り抜けるかを見ていたようです。
退職に向けての準備
内定をいただいてすぐ、働いていた病院の看護師長に退職する旨を伝えました。退職予定日の2か月前くらいだったと思います。すでに内定が出ていることと私の意志の固さを理解し、引き止めることなく今後の活躍を応援してくれました。
その後は、受持ち患者の看護計画やその他作成中の勉強会資料等を完成させ、あっという間に退職の日を迎えました。
臨床開発モニターとして働く
臨床開発モニターとは
私が入社した会社はCRO(医薬品開発業務受託機関)と呼ばれ、製薬メーカーや医療機器メーカが行う開発のうち、医療機関で行う臨床試験の部分を受託(または人材派遣)して進めていく会社です。
その中で、私の職種はCRA(臨床開発モニター)と呼ばれ、実際に医療機関に行き、臨床試験の内容を医師に説明して契約をし、症例報告書を医師に作成してもらい、その記載内容をカルテと照合して回収してきます。
医療機関でのモニタリング内容を報告書にまとめたり、臨床試験の実施計画書の内容変更があった時の手続きをしたりと、書類整理やパソコンを使った作業もとても多いです。
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入社後の仕事内容
入社後2か月間研修を受けた後、プロジェクトに配属されました。仕事量や仕事内容は担当するプロジェクトによってかなり違い、医療機関への出張頻度や出張先も様々です。
私は派遣モニターとして製薬メーカーで勤務していましたが、遠方への出張が非常に多かったのです(飛行機での出張が週1回程度、その合間に近場の日帰り出張もあり)。
出張の時は帰宅が23時くらいになることもありましたが、出張手当や残業手当がしっかり出るので、忙しくても不満はなく充実感を得ることが出来ました。
また、出張の予定は医療機関のスタッフや医師と相談して自分で調整するので、業務調整がしやすくわりと休暇が取りやすい仕事だと思います。
出張は頻繁にありますが、女性が多い職場なので結婚・出産への理解があり、産休・育休後に職場復帰される方も多いです。
看護師の転職について思うこと
看護師が働くのは病院やクリニックというイメージが強いですが、実は他にも活躍できる場がたくさんあります。
私は2年間看護師として働いた後に臨床開発モニターに転職し、5年働いたところで結婚・引越しをしたので、自宅近くの病院看護師に再び転職しました。
一つの職場でその道を極めることも素晴らしいと思いますが、私の場合は異なる職場を経験することで視野が広がり、自分を客観視できるようになり大きく成長できたと思っています。転職活動を進めるなかで、人材紹介会社の存在は必要不可欠でした。
履歴書作成といった転職準備から、応募先での面接の日程調整など、充実したサポートを受けることが出来ます。とても安心して転職活動を進めることができました。
今転職をお考えの看護師の方、看護師は国家資格があり就職難とは縁がない職種です。そして想像以上に活躍できる場がたくさんあると思います。他の分野で働いでみたい、キャリアアップしたいと前向きに考える方、今の職場に何となく不満がある方は、まず人材紹介会社に登録してみてください。
お金を一切払うことなく転職情報をもらえます。職場を変えることはとても勇気のいることですが、ぜひ自分が一番楽しく働ける職場を見つけてください。
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