(写真はイメージです)
(東京都 30歳 女性)
転職前はどんな仕事をしていたか
私は新卒で関東にある有名な某大学病院に入職しました。外科病棟に入職したのですが、毎日患者さんのバイタルチェック・ケアそして入院受け入れや手術前後のオリエンテーションなど毎日とっても忙しく過ごしていました。
また病棟所属だったので2交代勤務をしていましたが、看護師の人数が少なかったりママさんナースが多かったりで若手の独スタッフは月のほとんど夜勤していました。そうなると体内時計は狂って体調も崩しやすくなりましたし、友達と時間が合わないのでストレス発散する機会も減ってしました。
そのほか、休み希望を月1回程度しか入れられなかったので大好きなアイドルのコンサートにも行けず、そして病欠が出た場合真っ先に若手が勤務変更されてしまい不満が詰まっていました。
転職しようと思ったきっかけ
どんなに忙しくても仕事の内容がつらくても支えてくれる仲間がいてなんでも相談できる先輩がいれば楽しく働けたと思うし乗り越えられたのだと思うのですが、私が入職した病棟は院内でも一、二を争う程怖い先輩が多い病棟でした。
そのため私を含む新卒へ指導がとても厳しく何をしても怒られるような状態でしたし、先輩方同士の人間関係もギスギスしていました。
なんとか辛い一年間は乗り越えることができたのですが、翌年には7:1看護体制を病院全体で取れるようにと大量の新卒新人たちが採用され病棟にやってきました。
そのため指導係であった先輩たちは日々の業務に、新人指導にとますます気持ちの余裕がなくなってしまい、新人ではない私にもひどい態度をとるようになってしまったのです。
ストレス発散するにも休みが取れなかったり、夜勤が多いせいで体内リズムが崩れ自律神経失調症になってしまったりとどうしても我慢できなくなりその大学病院を退職することを決意したのでした。
本音をいうと当時追っかけをしていた心の支えである韓流アイドルのイベントに全て参加したいという欲求を叶えるため、退職を決意した部分もあったのでした。
実際行った転職活動について
退職を決意してから私が一番に望んだことは「とにかくゆっくりしたい」でした。しかし、実家をでて遠く離れた関東で一人暮らしをしていた私にはゆっくり休んでいる暇とお金の余裕はありませんでした。
なのでやっぱり働かなくちゃと思い立ち、インターネット上の看護師の求人に特化した派遣会社ではない一般の求人情報サイトで情報収集を始めました。
しかし、掲載されていたのはバリバリの2交代病棟勤務だったり半日だけのパートや長く働ける人限定の常勤募集など、自分の条件を合う職場を探すことができませんでした。当時仕事も続けていたので仕事探しに時間がかけられなかったこともあり、これまたインターネット上でヒットした看護師の派遣会社に相談に行くことにしました。
派遣会社もたくさんありましたが、登録に行くのに便利な自分の家に一番近い会社を適当に選んで後日登録しにいきました。その派遣会社では派遣の仕組みをじっくり丁寧に説明してくれ、また自分のスキルがどのくらいあるか、今後どのような分野でどのように働きたいかなどじっくり希望を聞いてくれました。
当時の私の希望は「休憩がしっかり取れるところ」「残業しても残業代がしっかり出るところ」「しばらく病院は避けたい」「夜勤をしたくない」でした。
今考えるとかなりのわがまま放題な条件ですが、私を担当してくださったコーディネーターの方はすぐにその条件にあうお仕事を紹介してくれました。その中で紹介してもらったのが、日勤業務だけの都内にある特別養護老人ホームでした。
他にもデイサービスや訪問入浴など介護施設を中心としたお仕事を紹介してもらいましたが、その特別養護老人ホームでは常勤看護師がいるので仕事を教えてもらえることや吸引、経管栄養、褥瘡処置など看護師の処置がそれなりにあったことも決め手になりました。
意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、看護ケアや処置はしばらくやらないと忘れてしまうので今後病院に戻った時のことを考えていました。
派遣先が決定して業務開始の前に顔合わせという名目で施設長さんと面談をしました。履歴書は先に送ってあったのと、時給や業務内容についてはすでに派遣会社の方が施設長さんと調整済みであったため本当に簡単なあいさつ程度で終了しました。
なかなか確認しにくいお給料関係の話を代理でしてもらえたのはとてもありがたかったですね。実際にその施設内を見学したときにも入居者さんやスタッフの皆さんが暖かく受け入れてくれたため、不安なくお仕事初日を迎えることができました。
転職先の職場の様子
転職先の職場は第一印象の通り、スタッフ同士は和気あいあいと働いていて入居者方もいい表情をしているとても暖かい職場でした。そして一番ありがたかったのはやはり常勤看護師の方が一人いたため業務をつきっきりで教えてもらうことができたことです。
そのおかげですぐに毎日の業務を覚えることができましたし、またスタッフたちの輪の中にすんなり入ることができてとても働きやすかったです。
業務内容は施設内に医師がいないため医療的判断を看護師がしなければならず、判断力を問われる場面も多くありました。しかし、時間の流れが病院よりもゆったりでルーチンワークが多いのでバタバタすることも少なく、心に余裕を持って働くことができました。
自分でも意外だったのが退職してみて初めて前の職場環境がどれだけ恵まれていたのか、短かった前の常勤職歴のなかでも看護師としての最低限のスキルが身についているということを再認識することができました。言い換えれば自分のことを客観的に判断できるようになったというところでしょうか。
また、前の職場の人間関係は最悪でしたが職場の立地や医療物品の充実さ、医師や先輩にいつでも尋ねられるという環境はとてもありがたいことだったことに気がつくことができました。この時の気づきはそのあとまた転職するときに活かすことができました。
そしてみなさんが気になるお給料の変化ですが、大学病院時代は月5回の2交代夜勤+残業代で手取り月28~32万円でボーナス手取りは年間で90万円くらいでした。派遣に転職してからは日勤業務だけの週5回勤務で手取り28万円前後でしたが、派遣はボーナスがないので年収はガクッと落ちてしまいます。
さらに年休もないので病欠した場合はその分給料が減ってしまうので毎日うがい手洗いを欠かさずに風邪をひかないように必死でした(笑)違う有料老人ホームで夜勤専従をしていた月は手取り月35万円前後もらっていたこともありますが、いくら給料が良くてもおすすめはしないですね。
転職を通して感じたこと、これから転職される方へのアドバイス
先ほども少しお話しましたが、転職をきっかけに自分のスキルや理想の看護や働き方を客観的に考えることができるようになりました。
それ以外には、転職したことでいままで自分には合わないと思っていた分野のお仕事(例えば急性期向きだと思っていたが、慢性期看護のほうがじっくり患者さんに関われて自分に合っていたなど)を発見できることがあります。
また医師、看護師以外の職種がいる職場で働いたことで、観察する視点の違いやケアの介入方法の違いを学ぶことができ、この学びは現在働いている職場で活かすことができています。
日本ではまだ世間的に転職についてネガティブな考えを持っている方が多いと思います。
しかし、看護師は引く手あまたの状態であり自分の結婚出産などのライフイベントに合わせて働き方を変えていく人も多いですし国家資格を持っている私たち看護師は自分のその時のスキルや向学心などに適した職場を探して上を目指して転職していく場合も多いかと思います。
なので、これから転職をしようとかんがえていらっしゃる方には決してマイナスなイメージを持たずに自分を成長させるためにも自信を持って、勇気を出して転職していただきたいと思います。
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