看護師の仕事をしているけれど、どうしても看護アセスメントが苦手…という方も多いはず。ですが、楽しく仕事するためにも看護アセスメントについてしっかり学び、理解しておきたいですよね。
そもそも看護アセスメントとは何なのか、何に注意して行っていけばいいのかなどについてご紹介します。
看護アセスメントとは?
まず、アセスメントというのは英語で「評価・査定」といった意味を持っています。看護アセスメントについても同じです。
主に看護記録などをつけながら患者さんに今何が起こっていて何を必要としているのか、今後どのような看護を行っていけば良いのか、ということを記録することをいいます。
一般的に看護記録などで用いられる看護過程で、アセスメントが占める部分は次のような位置づけとなっています。
(2) 看護診断 …看護アセスメントによる情報の確認とデータの分析
(3) 看護計画…問題解決のための看護計画の立案
(4) 看護介入…看護計画に基づいた看護行為
(5) 看護評価…看護行為による成果および看護計画変更の必要性の評価
看護アセスメントがあるからこそ自分自身も患者さんについて詳しく理解できるだけでなく、記録をつけることによって他の看護師に対しても患者さんの情報を正しく伝えることができるでしょう。
実習でも看護アセスメントの書き方に力を入れているところが増えてきました。しかし、先生から「もっとしっかりと看護アセスメントを書くように」と指導されてしまい、悩んでいるという方も多いようです。
具体的に看護アセスメントでは患者さんや検査の結果などによって得た情報を記録するほか、患者さん自身から話を聞いてどのような不調があるのか、痛みの程度はどのくらいなのかといった情報を記録します。
このように、客観的な記録と患者さんから聞いた話についてまとめ、それらに検査結果を合わせて裏付けをしながら正確な情報を記録していくのが看護アセスメントです。
看護アセスメントを書くポイント
初めから「看護アセスメントを書く」と考えて書き始めると情報がまとまりません。そこで、まずは現状を判断することから始めましょう。
現状の把握
患者さんから話を聞き、現在どのような不調があるのかを確認します。全体的な体調不良に関することだけでなく、食欲はあるか、睡眠は十分に取れているか、何か気になっていることはないかなど細かく確認するのがポイントです。
血圧や体温、脈拍などをチェックし、情報を集めていきます。
状況の推測・判断
次にその症状が現れている原因を予測しましょう。ここでは検査結果などが役立ちます。検査結果と患者さんから聞いた話をもとに総合的な判断・分析を行う必要があるので、ここでつまずいてしまう方もいるようです。
どうしてもわからないことがあれば先輩看護師の話を聞くなどして正しく看護アセスメントが書けるように努力しましょう。
状況の解釈
最後に、今後どのように症状が変化していくと予想されるのかについて書きます。それまで出た情報をもとに今後の看護方針などを決める形になるため、非常に重要な項目です。
それでも看護アセスメントが書けない!
家族の話も参考にする
もしもうまく看護アセスメントが書けない場合、収集した情報が足りていない可能性が高いといえるでしょう。情報が少ないと現在の患者さんの様子について正しく予想することもできませんし、今後の症状の変化についても想像ができません。
情報不足を実感しているのであれば、患者さんが感じている痛みや状況などについてさらに詳しく話を聞きましょう。この際に患者さん自身からのみではなく、患者さんの状態についてよく把握しているご家族の話を聞くというのも有効な方法です。
患者さんの中には看護師に対してうまく状態を伝えられない方もいますが、お見舞いに来ているご家族であれば患者さんに代わってその様子を伝えてくれるでしょう。
理想的な看護アセスメントを書くには・・・
看護アセスメントを書くための基本のポイントについてご紹介しました。ですが、もっと看護アセスメントの質を高めたいと思っているのであれば、上達を目指すことが大切です。
例えば、仲間の看護師が書いた看護アセスメントを見せてもらいましょう。自分では行っていなかった質問を患者さんにしていたり、1人では気づけないようなチェックポイントもわかるかもしれません。
それとは反対に自分が書いた看護アセスメントを仲間の看護師にチェックしてもらい、感想を聞くというのもおすすめです。
自分ではこれが最良の看護アセスメントだと思っていたとしても、他の人に看護アセスメントをチェックしてもらえば思わぬ改善点が見つかるかもしれませんね。
看護アセスメントの重要性
看護アセスメントが持っている重要性というのは非常に大きいといえます。
近年、看護アセスメントの大切さが叫ばれている大きな理由ともいえるのが、患者さんに対して正しい情報をまとめた看護アセスメントは早期治療や最良な看護に繋がるからです。
患者さんの状態を適切に見極めることができれば、理想的な看護計画を立てるのにも役立ちます。
これは看護の質を高めることにもつながるものであるため、看護アセスメントが苦手という方も今回ご紹介したポイントチェックしながら質の高い看護アセスメント作りを目指しましょう。
- 看護アセスメントがあるからこそ患者さんの容態を正しく見極められる
- 現状の判断、原因の予測、予想される症状の変化について順を追って考える
- うまく看護アセスメントが書けない場合、情報が不足している可能性がある
- 看護アセスメントは早期治療にもつなげられる重要なもの
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