看護師のキャリアアップ資格、看護学士号

看護師のスキルアップはもちろんですが、キャリアアップのために必要な資格として『看護学士号』があります。看護師ではない人や、看護学校から看護師の道に進んだ人には、この学士号について不明瞭な点も多いようです。

こちらでは、看護学士号について調べたことをご紹介していきたいと思います。

看護学士号とは

大学を卒業することで得られる称号

看護学士号は、看護大学や大学の看護学部で学び、卒業することで得られる称号です。
正看護師の国家資格を取得するにはいくつかの道があり、准看護師から進んだ人や、看護学校を卒業して正看護師になった人もいます。

これらのステップの場合、大学を卒業していないため、看護学士号の称号を得ていないということになります。

ただし、看護学士号はあくまで称号であり、資格ではありませんので、持っていないからといって看護師として働く上で問題になることはなく、必ずしも得ていなければならないというものではありません。

看護学士号を得ていなくても、第一線でバリバリ活躍している看護師の方はたくさんいらっしゃいます。

看護学士号を取得するメリット

キャリアアップに通じるのが看護学士号

ではなぜ看護学士号の取得について話題になるのか？

それは、キャリアアップや収入アップにおいて、やはり学士を取得していることが有利になるからにほかなりません。例えば、看護師長やそのほか責任ある立場の仕事がしたいという時に、看護学士号を得ていることが条件となっている職場があります。

ただし、逆に必ずしも看護学士号を得ていないとキャリアアップできないというわけではなく、キャリアアップに関する条件は、病院やそのほか医療施設によって異なるのが現実です。

進路を定めるにあたり、学費や年数などさまざまな問題が絡んできますので、自分にとって看護大学に進む意味はあるのかをしっかり検討た上で進路を決定してください。

収入アップについても看護学士号は有利

こちらもキャリアアップ同様、看護学士号を取得していることで基本給が高くなるなどの収入アップが期待できる場合があります。

一般企業でも、高卒と大卒では基本給が異なることが多いですよね。それと近いイメージです。ただし、看護学士号を得ているからといって大幅に収入に差が出るということは少なく、医療施設によっては数千円の違いしかないというところも少なくありません。

専門卒でも看護学士号を取得できる？

専門学校卒業でも看護学士号を目指すことは可能

看護学士号の取得においては、必ずしも高卒から大学に進まなければならないというわけではないので、別の進路で正看護師の道へ進んだ人でも看護学士号の称号を得ることは可能です。

そのためには、やはり大学に行き、看護学の必要な単位を修得し、卒業することで称号を得られます。大学に進むには、高校卒業かそれと同等の学歴を取得している必要がありますので、高卒もしくは高校卒業認定試験などを取得していることが条件となります。

大学は全日制や夜間、通信教育などいろいろな方法で学べるシステムが整っていますが、働きながら大学で学びたいという人が多く、そういった人たちは通信制の大学で学んでいるようです。

通信制の大学として知られている放送大学の場合、看護学校含む専門学校の卒業生は、2年次または3年次編入で入学することができるようですので、期間を短縮することができます。

ただし、専門学校によっては編入が認められない学校もあるようですので、詳細については直接大学に確認してください。

社会人が大学で勉強するにあたっての注意点

通信制の大学であれば、仕事をしながら自宅で単位取得に向けての勉強をすることができるため、仕事との両立がしやすいですが、やはり大学と仕事を並行して続けていくのはとても大変です。

自己管理が非常に重要になり、自分の時間をいかに無駄なく使うかがポイントとなります。

また通信制の大学でも、スクーリングといって一定期間大学または大学が定めた場所で授業を受けてスクーリングの単位を取得しなければならない場合もあるので、プライベートの多くを大学の勉強に充てなければならないということは覚悟しておいたほうがよいでしょう。

現在正看護師として働いている人の中でも、看護学士号の称号を得るために大学で学んでいる人がたくさんいます。

キャリアアップや収入アップはもちろんですが、看護学をしっかり学ぶことで自分への自信に繋がることも、看護学士号取得の大きなメリットだと思われますので、興味のある方は是非チャレンジしてみてはいかがでしょう。