看護師という職業は、いつの時代も人気がありますね。小さい頃から看護師になりたかったという人はもちろん、社会人になって別の仕事に就いていたけれど、看護師にキャリアチェンジしたいという人も少なくありません。
その背景にはさまざまな思いがあるようですが、やはりなろうと思って簡単になることができる職業ではありませんし、頑張って社会人から看護師の資格を取得できたとしても、実際に働くにはさまざまな関門が待ち受けているのです。
ここでは、社会人から看護師を目指す人に向けて、そのポイントや注意点について解説しています。
目次
社会人から看護師になりたい……その理由は?
安定した職業に就きたい
中小企業で働いている人や、高年齢になってからも今の仕事を続けることができるか不安があるという人が、看護師を目指したいと考えるケースがとても多いです。
現職の将来に不安を感じている、体力的に年齢を重ねてからも今の仕事を続けていけるか自信がないという人は、安定して定年まで働けそうな看護師という仕事に興味を持つのは理解できますね。
医療系の仕事は需要が高いといわれているのも大きな理由です。また看護師は国家資格になりますので、結婚や出産などでブランクができてしまっても、復帰しやすいという面でも安定しているという印象があります。
高収入を得たい
働き方によって看護師収入には大きな差がありますが、フルタイムで夜勤も可能であれば、看護師はかなり高い収入が見込めます。現在の仕事が収入的に不安定だと感じている人が、看護師の仕事は高収入を得られる看護師を目指すようです。
やりがいのある仕事がしたい
看護師という仕事は、人の命に関わる仕事です。心をこめて看護にあたることで、患者から感謝の気持ちを伝えられることも多く、そういったやりがいを求めて看護師を目指す人も少なくありません。
社会人になってからケガや病気などで入院した人が、入院先の医療施設で素晴らしい看護を受けて、自分もこういう看護師になりたいと刺激を受ける人も多いです。
社会人から看護師を目指す方法
資格取得が必要不可欠
看護師として働くためには、准看護師または正看護師の資格を習得しないと働くことができません。看護補助という名目で医療施設で働くことは可能ですが、看護師として働きたいのであれば、必ずいずれかの資格が必要になります。
准看護師と正看護師では資格の質が異なり、准看護師はそれぞれの都道府県で管理している資格であるのに対し、正看護師は国家資格となりますので、試験の内容や専門学校なども違いがあります。
資格の取得方法について
准看護師は、准看護師の学校に通い、資格試験に合格することで資格を習得することができます。
正看護師については2通りの資格取得方法があり、代表的な方法は正看護師の専門学校に通って勉強して、国家資格を受験する方法です。高校卒業から正看護師を目指している人は、正看護師の専門学校に進む人が多いように思います。
もうひとつは、准看護師の資格を取得し、准看護師として働きながら夜間学校などで正看護師の勉強をして国家資格を取得するという方法です。
最初から正看護師の専門学校に進むよりも道のりは遠回りになりますが、働きながら正看護師の資格を習得できるという面では、社会人から看護師に進む人にとって、収入を得られるというメリットがあります。
さらに、大学卒業の資格を持っている人であれば、看護大学に進めば2年生として編入することができ、そこから正看護師の資格取得を目指すことが可能です。
同様に看護短期大学に編入するという方法もありますが、これらのはかなり狭き門だと考えたほうがよいでしょう。
看護学校の一般入試と社会人入試について
看護学校に入学するには、当然ですが入学試験があります。一般入試は高卒で看護学校に通った人と同様の試験で、科目試験なども受験するのに対し、社会人入試は科目試験がなく、面接と小論文のみで進む試験になります。
科目試験がない分受験勉強のボリュームが少なく、受験も楽だと思いがちですが、面接と小論文のみで判断されますのでそれぞれに高いクオリティが求められますし、社会人入試は希望者がとても多いため倍率が非常に高いです。
看護学校の合格を本気で目指している方は、一般入試と社会人入試の両方を受験し、社会人入試は併願する感覚で受験されることをおすすめします。
社会人から看護師になる注意点は?
適性を十分に考える
看護師の仕事は確かに安定していますし、高い収入が見込める職業でもあります。しかし実際の業務はかなり過酷で、夜勤ありのフルタイムで働く場合は時間が非常に不規則になりますし、忙しくて所定の休憩時間も十分に消化できないことも多いです。
また診療科によっては手術の現場に立ち会うこともあるほか、排泄介助等の業務も多く、いろいろな面できついと感じる仕事がたくさんあります。
これは高卒から看護師を目指して働いている人も同様ですが、やはり初めての就職から看護師として働いている人と、社会人として別の仕事を経験している人とでは、業務の感じ方が大きく異なると思われますので、自分が本当に看護師として務まるかということを十分に考えた上で目指されることをおすすめします。
資格取得までの道のりもかなりきつい
高卒からであっても、社会人を経てからでも、正看護師の専門学校に通って国家資格を目指す人が多いと思われますが、看護学校での学習は心身ともに非常にきついといわれています。
座学の授業はまだそこまできつくはありませんが、数多い実習をこなし、帰宅してからは1日の復習と用事つの学習の予習をしないと看護学校のカリキュラムについていくことができません。
それらをこなして、睡眠時間がほとんどないまま翌日の実習に入るということが3年間繰り返されますから、高卒で入学した若い人たちでも大変だと感じています。
それらの内容を社会人として生活してきた上でこなさなければならいのですから、かなりの苦労を覚悟しておかないと、看護学校の3年間を制覇することはできないでしょう。
就職してからも厳しいことがたくさんある
看護学校を卒業し、無事国家資格に合格してから看護師として働くことになるわけですが、看護学校での勉強以上に現場は厳しいです。
実習では想定した内容で勉強しますが、現場では実際にケガや病気をしている患者の介護を行なうわけですから、現場のほうが大変に決まっていますよね。また看護業界は特有の人間関係の悩みを持つ人が多く、人間関係の難しさから辞めていってしまう人も少なくありません。
就職できたから安心、というわけではないことをしっかり心に留めて就職活動を行いましょう。
- 安定した職業に就きたい、高収入を得たい、やりがいのある仕事がしたいという気持ちから看護師を目指す人が多い
- 看護師の資格取得にはいくつかの方法がある。
- 看護学校の受験には一般入試と社会人入試がある。
- 社会人から看護師を目指す人は、自分が本当に看護師として務まるかという適性を十分に考えた上で検討しよう
- 看護学校を卒業し、国家資格に合格してからが始まり。看護師の業務は看護学校での学び以上に大変である上に人間関係に悩むことも多いので、覚悟をもって就職しよう
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