介護業界が注目されている中、看護師がキャリアアップとして検討する人が増えている『ケアマネージャー』。
賃金が低いといわれる介護業界の中でも高収入が期待できるとして、目指したいと考える人が多いようです。とはいえ、誰でもすぐにケアマネージャーになれるといわけではありません。
ここでは、ケアマネージャーになるためのいろいろな情報を提供しています。
ケアマネージャーの役割・仕事は?
要介護者とその家族がよりよい介護を受ける手助けをする役割
ケアマネージャーは、要介護者やその家族が介護サービスを受けるにあたり、彼らが望んでいるケアに限りなく近いプランを提案し、そのプランに沿った介護を提供できるようサポートするのが主なお仕事になります。
実際に介護をするのは介護士ですが、介護士もケアマネージャーの作成したケアプランに基づいてケアをしていきますので、ケアマネージャーが中心となり要介護者とその家族にとって最善の介護を提供するという需要な役割があるのです。
ケアマネージャーの仕事内容
要介護者がケアを受けたいとケアマネージャーに相談を持ちかけてくるところから仕事が始まります。
ケアマネージャーはまず、要介護者の状況の把握をして、どんな介護が必要か考えていくのですが、これには家族構成や家族との関係など、かなり細かいところまで入り込んで分析を行っていきます。
経済状況の把握などもそのひとつで、要介護者とその家族が希望する介護と、費用的な面での折り合いをつけるのはケアマネージャーの重要な仕事です。
こうした調査、分析結果をもとにケアプランを作成し、実際に介護を行なう介護士とミーティングをして介護の方向性について話し合います。
ケアプランに基づいた介護が開始されたら、ケアがプランに基づいた形で行われているかをチェックし、管理するのもケアマネージャーの仕事です。この間に要介護者やその家族から、ケアについての相談を受ければ、そちらも対応します。
看護師がケアマネ―ジャーの資格取得するメリット
医療知識が豊富であることから適性がある
要介護者の多くは、施設に入所して介護を受けるのではなく、在宅での介護を希望しています。
在宅介護においてのケアプランを作成するにあたっては、要介護者の病状を理解した上で行なうことが重要だとされており、そのために医療知識が豊富である看護師が行なうのが適任です。
とはいえケアマネージャーの資格は、必ずしも看護師でないと取得できないというわけではないため、要介護者やその家族への対処が十分にできてないという現実があります。
看護師がケアマネージャーの資格を習得することにより、より適切なケアプランを作成することができ、要介護者の満足度が高いケアを提供できるというメリットがあります。
無理なく業務を行なうことができる
ケアマネージャーの活躍の場は、介護施設はもちろんですが、病棟でもその資格を活かして働くことも可能です。
介護施設と比べると需要は少ないのですが、病棟にいる患者のケアプランを作成するにあたっては、普段の看護の様子から必要なケアを調査し、組み立てていくことができるので、非常にスムーズに業務を遂行できるというメリットがあります。
ただし、病棟での仕事はケアマネージャーとしての業務だけではなく、看護師として看護を行いながらでの業務になりますので、仕事はかなりハードです。しかしその分大きなやりがいを持って働くことができるでしょう。
資格手当が支給される
ほかの医療関係の資格でもいえることですが、ケアマネージャーの資格を習得することで資格手当がつき、収入に反映されます。資格手当についてはどの施設でも支給されると思われるため、より収入を増やしたいという方にとっては助かりますね。
ケアマネージャーになるには
看護師からケアマネージャーになるには
ケアマネージャーの資格を取得するには受験条件があります。
看護師だけでなく介護士も受験することができますが、看護師と介護士では受験資格が異なります。看護師の場合は、正看護師の資格を取得し、5年以上の経験があれば受験することが可能です。
各自治体が行っているケアマネージャーの試験を受けて合格し、その上で『介護支援専門員実務研修』を受ける必要があります。この研修はおよそ44時間で構成されており、この研修を終了ると、介護支援専門員名簿に名前が登録されます。
ケアマネージャーの資格取得にかかる費用
ケアマネージャーの試験を受けるための受験手数料は9,200円です。ただし受験までの自己学習に必要なテキスト代が別途必要となり、多くの人は通信教育を利用して勉強するため、この費用が50,000円前後かかることもあります。
合格後に受ける介護支援専門員実務研修の費用は23,000円弱で、テキスト代が別に5,000円弱かかります。トータルで10万円前後と考えておけば安心です。
- ケアマネージャーは、要介護者とその家族がよりよい介護を受けるための手助けを行なう役割がある
- 主な仕事内容は、ケアプランの作成や実際の介護についてのチェックや管理などが中心
- 看護師がケアマネージャーの資格を取得するメリットには、適性があることや資格手当がつくことなどがある
- ケアマネージャーになるには、試験に合格してから介護支援専門員実務研修を受ける
- ケアマネージャーになるための費用は、トータルで10万円前後と見積もっておけば安心
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