看護師の転職体験談(1):総合病院からクリニックへの転職


(写真はイメージです)


(新潟県、35歳、女性)
私は看護師5年目の時に転職を経験しています。総合病院の外来から病棟へ。そして、小児科クリニック、産婦人科医院と転職しましたが、最終的には元の総合病院の病棟に出戻り。

ここでは、総合病院を辞めようと思ったきっかけと、なぜ転職先に上記を選んだのか、また転職後の経過などをまとめてみたいと思います。

転職前の総合病院でのお仕事

・整形外科外来
新人で入った、初めて看護師のお仕事を体験した病院が、総合病院の整形外科外来でした。新人は普通は病棟配属になるのですが、外来の空いたポストを埋めるために、とりあえずという形で整形外科の外来に配属となりました。

外来の看護師さんは、皆さん結婚されていて、ベテランの方ばかり。


その点では色々学ぶことも多かったのですが、ただ、技術の習得ができないのが外来。技術はあっても採血か点滴、筋肉注射程度でした。

そして、外来では限られた時間内に、受診しにきた全ての患者さんの診察を終了させないといけないため、慌ただしいことも多く、その数少ない技術をする出番もあまり回ってこず。

毎日医師の診察の介助か、ギプスカットや、ギプス、包帯の巻き直しの介助をしていました。

・オペ室
外来勤務で大変だったのが、午後からは先生方は整形外科の手術に入るのですが、その際に外来の看護師がオペ室の直接介助につかなければならなかったこと。間接介助はオペ室ナースの役割でした。

オペ室では、手術時に使用する器械類の名前を全て暗記し、手際よくドクターに渡さなくてはならず、必死に器械類の名前を覚えました。


ただ、器械類の名前を覚え、大体の手術の手順などが把握できるようになると、次に使う器械は何かの予測がだんだんつくようになり、予想しながら手際よく器械をドクターに渡せるようになると、だんだん楽しくなりました。

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・救急外来
その他、病院の救急外来の当直も外来の看護師が順番に行うことになっていたため、新人であるにも関わらず、救急外来の当直をやらせていただきました。

救急外来の当直は各病棟の師長も順番につくことになっているので、当直時はいつもどこかしらの病棟師長さんと一緒。


新人で救急外来の勤務はかなり緊張し、ウロウロとして、優先順位を考えた的確な動きができませんでした。ただ、本当に色々な患者さんが訪れるのが夜中の救急外来。貴重な経験もたくさんさせていただきました。


・小児科、腎臓内科、耳鼻科、眼科、皮膚科、形成外科の混合病棟
新人で外来勤務をし、半年ほどして病棟勤務となりました。はじめから病棟勤務をしていた同期と半年違いでの病棟勤務。はじめはその経験の差を埋めるのが結構大変だったのを覚えています。

その後2~3年は仲のよい友達も病棟内ででき、色々辛いこともあったけれど、和気あいあいとした、楽しい看護師生活でした。

転職しようと思ったきっかけ

転職を考え始めたのは、5年目の頃。残業が多く、夜勤も交えた3交代制の勤務。生活が仕事一色で染まってしまい、何も自分の好きなことができなかったこと。

また、同期や周りがどんどん結婚退職や転職してしまい、残っている自分が虚しくなってきたこと。


また、その頃病院内では、2~3年ごとに看護師が病棟移動をさせられるという仕組みをとっており、自分の病棟移動の番が回ってくる前に、どうせなら病院を辞めて、好きなことを少ししてからまた復職した方が良いと思ったことが理由です。

実際、毎日続く同じことの繰り返しに、ちょっと飽きてしまっていたところでもありましたし、三交代勤務で体調を崩しやすかったため、夜勤のない職場に転職したかったのも理由のひとつです。

転職活動について

転職先を探すために、ハローワークに行きました。総合病院の勤務や、夜勤をするのは少し疲れてしまっていたため、クリニックへの転職を希望しました。

近くの小児科クリニックで午前中だけのパートの募集をしており、そのまたすぐ近くでも産婦人科の医院の、午後からのパートの募集もあるとご紹介いただきました。


せっかくだし、二つとも体験しちゃおうかな!と、興味もあり、この小児科クリニックと、産婦人科医院、二つを掛け持ちすることにしました。それぞれ時給は1000円と1300円。

掛け持ちですると、総合病院で夜勤をしないのと同じくらいのお給料になる感じでした。


ハローワークの方がそれぞれ連絡をとってくださり、面接することになりました。面接は、小児科クリニック、産婦人科医院ともにドクターとでした。小児科クリニックでの面接は、今までの職歴、趣味、家族は何をしているのかなど。

また、通勤手段や、小児科での経験等を聞かれました。あと、タバコを吸っているかどうかも聞かれました。以前の病院の退職理由も聞かれましたが、素直にそのまま答えました。


産婦人科医院では、ドクターが忙しかったせいか、面接は一般的なことしか聞かれず、5分ほどで終了。

ただ、医院でパート希望の理由は、地元でも有名な産婦人科であり、自分もそこで生まれているため、恩返しのような感じで…。というような話しをしました。

午前中にクリニックのパートがあり、午後からはこちらでと思い…。というお話もさせて頂きました。

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転職後の様子について

転職した小児科クリニックは、まだオープンしたて。とりあえず看護師は3人プラスパートの私でやっていこうと考えていたようです。小児科のクリニックでは、ほとんどの仕事がドクターの介助で、体力的にはかなり楽でした。

毎日たくさんの可愛い子どもたちと接することができるのも楽しかったです。


病棟のように、受け持ちで一日中、もしくは何日も同じ患者さんの看護をするよりも、外来は人間関係トラブルを気にすることもなく、気楽に勤務ができました。

ただ、看護師が私以外に3人。ドクターはひとりです。少人数の中で良好な人間関係を保っていくことの難しさを知りました。

そして、皆さん、結婚して子どもももう大きい、年配の方ばかり。自分とたくさんの同世代の子と話せた、病棟が懐かしくなったりもしました。


・産婦人科医院
産婦人科では、たくさんの可愛い赤ちゃんの抱っこができたり、沐浴ができ癒されました。出産したお母さんたちや、その家族の幸せそうな様子を見て、私も幸せな気持ちになれました。

ただ、看護師さんや助産師さんは年配の方ばかり。しかもここの産婦人科医院は、長年勤務している看護師さんたちが多く、看護師さん通しの絆がとても深い感じで、自分はなかなか溶け込めませんでした。


そして看護師さんたちが集まってする、他の看護師さんの悪口や、妊婦さんの家族のことなどの噂話にも良い気分がしませんでした。仕事的にも、独身で、出産経験のない自分にとってはキツいことが多かったです。

転職活動を通じて感じたこと、学んだこと、これから転職する人へのアドバイス

その後、オープンしたての小児科クリニックが、思ったほど看護師がいらなかったということを理由に、パートはもういらないということになり…それに伴い産婦人科も辞めることにしました。結局その後は、元いた病院に出戻ることにしました。


転職経験は、私にとってはとても貴重な経験になりました。まず、何年も同じ病棟で勤務をしたことで、仕事に慣れすぎ、なあなあになってしまっている自分にけじめをつけることができました。

クリニックでは、少人数の中で人間関係をうまく築いていく事の難しさを知りました。


病棟での勤務は3交代だったこともあり、毎日勤務を一緒にする人が変わります。その結果、つきすぎず離れすぎずの良い人間関係を保ちやすかったのだと分かりました。ただ、家庭持ちのお母さんたちにとっては、病棟よりもずっと働きやすい場だという事が分かり、自分の将来の参考になる経験でした。


産婦人科医院では、一般病棟にはない、特殊な科を経験する事ができ、とても勉強になりました。

こちらでも、新人さんが毎年入ってきたり、産休や、育児休暇、結婚退職などでのスタッフの入れ替わり、また病棟移動などでのスタッフの入れ替わりがないため、長い看護師さんたちが多く、そこから生まれてくるスタッフ同士の絆やトラブルなどを知る事ができました。


技術的な面でも、勉強会や研修が盛んだった病院に比べると、医院ではやり方がだいぶ異なり、スタッフの考え方もだいぶ異なりました。

やり方や考え方など、病院によって異なる事もだいぶあるのだと知る事ができました。そして、新しく学んだ人たちが定期的に来たり、頻繁な勉強会で常に最新の情報を学べる病院のありがたさも実感する事ができました。


転職は、実際にしてみないと分からないことも多いです。ただ、今は転職サイトで口コミなども読めますし、職場の雰囲気や、人間関係については、できる範囲で自分で事前に情報収集するのが良いと思います。

実際に自分でその転職先に足を運び、病棟の雰囲気だけでも見てくるのもいいかもしれません。


せっかく看護師になり、職場もかなり自由に選べる状況です。転職は必ず自分の新しい良い経験になりますし、仕事に慣れ過ぎた、なあなあな気分を新規一転させる事ができます。また、初心に帰る事ができるきっかけにもなります。

また、職場の雰囲気や、人間関係は、その職場によってかなり違います。人間関係で悩んでいる方も、他の職場ではうまくいくかもしれません。

様々なストレスが伴う看護師の仕事。ただ、転職して、気分一新、また新たなスタートを切る事で軽減できるストレス、また解決できる悩みもたくさんありますし、悩んでいる方やストレスの多い方にもぜひ転職を考えてみて欲しいと思うのが私の思いです

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