(写真はイメージです)
(東京都 30代前半 女性)
転職前はどんな仕事をしていたか
転職前は派遣会社から紹介してもらった有料老人ホームの夜勤専従看護師として勤務していました。転職すぐは紹介予定派遣という紹介先の企業に直接雇用される形の雇用体系で非常勤パートとして勤務していましたが、その後その施設のオーナー会社が変わってしまったことで直接雇用からまた派遣に身分が変わりました。
なのでお給料の支給は派遣会社からいただいていましたし、社会保険も派遣会社のものに加入させてもらっていました。当時のお給料は月7回前後の17時~翌日9時30分までの夜勤で手取り月約25万円くらいです。
私がお仕事していたこの施設は24時間看護体制だったこともあり医療処置が必要な看護度の高い方が多く入居されていました。中には在宅用人工呼吸器を24時間しようしている方、24時間IVHの点滴をしている方や頻回の吸引が必要な方がいましたし、中には急変して亡くなってしまった入居者さんのエンゼルケアをしたこともあります。
その看護業務に平行して夕食の食事介助やオムツ交換、徘徊してしまう方の見守りなど介護業務も介護スタッフと一緒に行わなければならなかったので、決して楽なお仕事ではなかったです。
ただ看護師としての判断力はかなり高められるようになったと自負しています。じょく創の処置なども多いですしね。私はこの施設での夜勤業務以外にもデイサービスや訪問入浴などの単発のお仕事も行っていたので月の収入はもう少しありましたし、希望通りに休みを取れるのでこのお仕事仕方に満足していました。
なぜ転職しようと思ったか
それまでずっと友人の1DKの家に居候させてもらっていたのですが(もちろん家賃は払ってましたよ!)、そろそろ大きな家を探そうという話になり不動産屋に相談に行きました。そこで職種を聞かれたので自信満々に「看護師です!」と伝えたのですが、不動産屋はなんとも煮え切らない返事。
というのも私が「派遣」という身分なのが不安定で家を借りる際に制限されてしまうという理由からでした。「看護師が仕事なくなるわけないじゃないですか!」と今振り返るとかなり自信満々な発言でお恥ずかしいのですが、そんな風に訴えたのですが、世の中の(とくに都内の)マンションオーナーさん方は「派遣=不安定」というイメージが強く敬遠するんだそうです。
そのほか派遣をやめて正職員に戻ろうと思ったもうひとつ大きな理由がありました。それはある日の夜勤業務中に起きました。夜間のオムツ交換中にぎっくり腰になってしまったのです。
その日の業務はなんとかこなしたのですが、時間が経つごとに痛みがひどくなってきたので、派遣会社にお仕事をお休みできないか相談しました。しかし、派遣会社からはお休みすることは難しいのでお仕事にはなんとか行ってほしいという返事・・・。
派遣先に伝えて腰に負担がかかる業務などをかわりにやってもらうなど協力してもらってくださいということでした。普段の仕事でも人手不足で忙しくいっぱいいっぱいな介護スタッフさんたちにそんなお願いできなかったので、ぎっくり腰になってから約1週間は痛み止めの座薬を使用して何とか業務をこなしましたが、その後その出来事から今後の仕事について深く考えるようになったのです。
派遣のお仕事はよっぽどの事情(親が亡くなった、インフルエンザ等の感染症罹患など)がない限り、確定後のお仕事をお休みすることはできません。さらに、年休がないので当たり前のことですが休んだら休んだ分お給料がなくなります。
それを改めて考えたところ急に怖くなってしまい、派遣はもう辞めて家が自由に借りれる社会的信用があって、年休があってなにかあったときに考慮してもらえる正社員・正職員という身分に戻って働こうと思い立ちました。
どんな転職活動をしたか
登録していた派遣会社に紹介してもらうという手も考えたのですが、看護師仲間から派遣会社を通して入職すると派遣会社に対して謝礼金として病院からかなり高額の金額が支払われるシステムのため、万が一入職後いろいろあって辞めようとしても(その高額なお金が無駄になってしまうため)なかなか簡単に辞められないという話を聞き、自分で探して就職しようと決めました。
そこで利用したのがインターネット上の求人です。いまはとらばーゆ看護やナース専科など派遣会社に登録しなくても求人情報が見られるサイトがいくつかあります。
それらのサイトから病院の規模や労働条件などを調べ、またなかなか表に出ない人間関係はどうか?残業は多いか?などの裏事情を某有名匿名型掲示板の書き込みなどを検索して情報収集しました。そのような総力を挙げた調査後、私の目に留まった職場は当時の家(居候先)から歩いて3分という透析クリニックでした。
透析クリニックは残業が少ないというのはよく効いていたのですが、年休消化100%でしかも残業ないのに給料が約32万円と書いてあったのでこれは運命だ!と思いすぐさま掲載されていた電話番号に電話連絡しました。
すぐに面接日が決まり履歴書を持っていきましたが、派遣の延長線上のような気持ちでいたため事前の面接練習をせずに面接に望んでしまいました。
小さなクリニックだし面接は看護師長と二人っきりかな?など甘い考えをしていた私。
いざ面接する部屋に入室したところ、院長、看護師長、技師長、事務長という4:1面接でしかも志望動機や今までの経験など予想以上に本気の面接で、汗だくになりながらも幸い質問内容にはなんとか答えられたのでよかったのですがもっとちゃんと準備するべきだったと後悔しました。
その後3日くらい連絡がなかったので「あれ・・・だめだったのかな?それなら次を探さなきゃ」と思っていたところ、クリニックから「靴と白衣のサイズを教えてください!あと初出勤いつにします?」という連絡が来て入職が決定しました。
派遣だったので今確定している仕事がすべて終われば(直接雇用のアルバイトやパートの1ヶ月前までに退職希望を伝えるなどの縛りはないので)、すぐに入職できる状態だったため面接の2週間後にそのクリニックに入職しお仕事開始しました。
転職後の職場の様子、感想
クリニックというのでスタッフは少ないのかな?と思っていましたが、看護師約15名、技師約10名のスタッフの多さにびっくりしました。私が久しぶりの新規入職者だったようで、とても暖かく迎え入れていただき、指導もみっちりマンツーマンで毎日受けることができました。
年休100%取得、希望休は制限なく取れる、残業がない、医療費がタダなど福利厚生がしっかりしているためかスタッフの定着率が良いようで10年以上働いているベテランナースが多く、仕事もルーチン業務がメインなのでクリニック全体に余裕がある感じでした。
看護師としても成長することができていると思います。なぜなら透析ってけっこう血圧低下によるショックなどという急変が意外と多いんですよ。そして透析患者さんはさまざまな合併症を持っている方がおおいのでドクターの改心についているだけでも新たな治療法や薬についてなど学ぶことが多いですね。
それなりに患者さんとのやり取りや先輩スタッフとの人間関係で悩むことはありますが、総合病院の病棟業務よりもゆったりじっくり患者さんとかかわることができる慢性期看護を堪能しています。
ただひとつだけ不満があります。それは求人情報に掲載されていたお給料と手取りの給料が違うことです。というのも求人情報に載っていたのは税金や健康保険などが引かれる前の給料だったので、入職してしばらくは日勤だけだったので手取り月23万円前後、遅番(14時から)の業務に入れるようになってからは遅番手当て分が入り手取り月25万円前後です。
やはり金額だけ見ると残業も夜勤もバリバリやっていた病棟のときよりは収入は減ってしまいましたが、心に余裕をもってはたらけているのでこれもいいかなと思っています。実は休みの日に単発の派遣バイトをしてお給料を充足しているんですけどね。
転職活動を通じて感じたこと、学んだこと、これから転職する人へのアドバイス
以前は病院ではぜったい急性期でばりばり働くんだ!と急性期が向いているんだと思い込んでいましたが、転職したことで意外にも慢性期看護が向いていると自分の向いている働き方や看護などをみつけることができました。
転職するときには辞めることで次の就職が難しいんじゃないか、また一からキャリアを積まなければならいのかと不安に重い転職をとどまる方もいるかもしれません。
しかし今までの経験はかならず次の職場で活かされますし、いままでの経験を考慮して基本給を設定してくれる職場が多いのでまずは見学だけでも行ってみてほしいと思います。転職活動が時間的に厳しい方は派遣会社におねがいして紹介してもらうのも手ですよ。
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