看護師の転職体験談(34):整形・脳神経外科混合病棟からグループホームへ転職

(北海道・34歳・女性)

転職前はどんな仕事をしていたか


(写真はイメージです)


私は札幌市内に在住しています。34歳女性です。転職前は北海道札幌市にある夜間外科救急も診療している個人病院の整形外科、脳神経外科混合病棟に非常勤看護師として働いていました。

勤務状況は平日勤務で月二日程度土曜日勤務もありました。勤務時間は9時から17時までで週五日勤務していました。日曜日祝日休みでしたので、月の給料は大きく変動がありましたが、月平均で19万程度働いていました。


夜間救急も月に数回あり、救急車の受け入れもしていましが、きちんとしたICU管理は出来ないので患者の受け入れ体制はあまり評判が良くはない病院でした。

ですので普段入院してくる患者は常連の患者さんか施設で転倒して骨折したような認知があり不穏が強くて他の病院では受け入れ困難な患者さんばかりでした。


勤務は非常勤で日勤業務をし、早番や遅番のシフトはいれない様にして日曜日休みでの希望で勤務していました。土曜日は月2日出勤にしてもらっていました。

非常勤ではありましたが、リーダー業務をやらないだけで後は受け持ち患者を持ちながら入院の受け入れや手術準備などは他の常勤看護師と同様に業務をこなしていました。朝9時から5時までの勤務でしたが月に数回は時間外勤務がありました。

なぜ転職しようと思ったか

転職を決めた理由は二つあります。

一つは持病が悪化したことです。元々喘息がありました。ですが、ここ数年は症状が落ち着いていて薬の服用もしなくても良い状態が続いていました。ですが、この病院に勤務してから数か月ごろから急激に喘息が悪化して夜も寝れない状態が続いていたのです。

薬の服用と吸入の治療で一時は症状が落ち着きましたが、勤務して一年が過ぎたあたりから勤務中に咳が止まらなくなる事がたびたびあり、勤務に支障が出る様になったために退職を決意しました。


もう一つは、患者を無視した看護に我慢が限界になったことです。この病院は長年勤務している看護師さんが多く、とても質の高い看護とは言えないことが多くありました。

たとえば、整形の腰椎椎間板ヘルニアで入院してきた患者さんが手術後間もない状態で痛みが強くととても一人では動けない状態でいました。ですので、もちろん前にかがむことなど困難な状態にありました。


その患者さんが下に落とした物を取ってほしいとナースコールを押して頼んだのに文句を言いながら物一つ取らずに不平を言って病室から出てくる看護師もいたのです。患者さんの身になって身の回りの環境を整える事も看護師の仕事です。

それすら出来ないでただバイタルサインだけを図って何もしない看護師が多くいました。そのうえ非常勤の私たちよりも大きな態度をし、何一つ動かないのです。看護の一つも知らない人と仕事をしていても自分の為にはならないと考え、転職を決めました。

どんな転職活動をしたか

最初にその職場に働きながらネットのアルバイト情報から看護師の求人を探しました。ですが、働きながらだと良い求人を見つけてもなかなか求人場所への面接までは足を運ぶ事が出来ず、ただ月日だけが流れていく状況でした。

そのうちに自分の体調が悪化したため、退職して自宅でしばらくは休養する事にしました。


今までは幼い子供の関係もあり、常勤では働けなかった為、非常勤で夜勤がない日勤で働いていました。ですのでほとんど子供との時間は取れない状態でした。

休養期間の間にいろいろとこれからの自分の働き方について悩み、そして子供と接する時間が増えたことで、今までとは考え方が変わり、子供との時間を増やすことはとても大切だと気づきました。


子供との時間を増やしながら、自分の体調も考慮して働くためには一日いっぱい働き続けるような生活は難しいと考え、平日の午前中の扶養内パートとして働くことが出来る求人はないか探しました。

また、通勤時間がなるべく少なくて済むように自宅から近い場所でクリニックか病院の求人を探しました。


失業手当をもらっていたので、最初はハローワークで自分の希望とする求人を探しました。扶養内でのパート看護師での求人はいくつかハローワークでもありました。

自宅から数分とかからないクリニックの扶養内パートの求人がありました。内科のクリニックで午前中パートの求人でしたが、そこは毎週土曜日の勤務があるクリニックだったため、ハローワークの担当者から応募情報をクリニックに問い合わせてもらった段階で土曜日出勤が出来ないのであれば、不採用と断られてしまいました。


ハローワークからの求人では同じような求人が三ケ所ありましたがどこも面接を受けない段階で断られる状況でした。

クリニックは数人で業務をこなしているようなところが多いので、子供の行事などで休み希望が多くなりそうな人はあまり採用したがらないのと、土曜日休み希望が多い場合は勤務が難しい所が多いと、ハローワークの方に説明を受けました。

また、最近ではクリニックも夜間診療をしている所が多く、扶養内看護師でもシフトで月数回夜間勤務があるところが多いので夜遅くの勤務が対応可能な人の方が採用されやすいようです。


出来ればクリニックでの勤務を希望していたのですが、それでは自分が希望とする求人が中々見つからないと考え、また子育てや家のこともあるので、一人で求人を探すのにも限界があると感じました。

そこで看護師派遣会社や転職支援会社に登録をして自分の希望とする勤務が可能な求人を担当者に探してもらうことにしました。以前にも数回転職会社を通しての転職経験があったので、最初は前にも登録してした会社に良い求人が無いかと探してもらうことにしました。

すると確かに平日だけの午前中パートのクリニックの派遣での募集は数件ありましたが、どれも家から遠い所ばかりでした。


自分でもネットで求人情報を調べていたところたまたま派遣会社を見つけて出張登録会に参加しました。

派遣会社は札幌中心部にありますが、時々自宅の近くの市民センターで派遣の出張登録会を開いていたことは知っていたので興味がありましたが、登録会に参加する勇気はなく過ぎていましたが、登録だけでもしておこうと参加しました。


事前の連絡は不要で直接登録会会場に行き、最初にアンケート用紙に記入後、全体で派遣会社の説明がありました。説明の中では登録から希望の求人探し、派遣として職場に働くまでを丁寧に説明を受けました。

その後個人での求人相談会があり、そこで詳しい希望職種や希望求人先などを聞かれました。その後数日して自分の希望とする求人があり、クリニックではありませんでしたが、グループホームで午前中パートの求人があるとの連絡を受けました。


最初はクリニックや病院の求人ではなかったのであまり乗り気ではなかったのですが、医療行為はほとんどないのでホーム利用者の状態観察が主な仕事と説明を受けて一度面接だけ受けてみる事にしました。

事前に派遣会社の担当から希望の勤務時間や土日祝日休みの希望のことや子供があるので行事などで休むことがある事などを施設長に伝えてもらっていました。


勤務条件としては土日祝日休みで平日の9時から13時までの勤務希望で勤務条件はそのままの条件で派遣として働くことが出来るということでした。

また、直接雇用で働くと時給は1200円程度ですが、派遣で働くので時給は1500円で扶養内勤務なので年130万円以内で月の給料は10万円ほどで希望の勤務条件で働くことが出来るのもとても魅力に感じていました。


面接先のグループホームは施設長さんもとても良い人そうでしたが、何よりも介護度が高い人がほとんどいないのと一日の利用者さんが10数人程度で医療的な行為が無いので状態観察のほかは利用者さんとのレクリエーションで仕事が終わるという仕事内容の簡単な説明を受けたのがとても興味がわきました。

また、事前に希望の勤務内容を伝えてもらっていたので面接で自分からあえて説明する事はなく、スムーズに面接を進むことが出来、子供がいて、昼までの勤務が可能な事も説明を受けました。


また、面接にも派遣会社の担当が一緒について来てくれたので安心して臨むことが出来ました。

派遣会社の担当からは、直接雇用で働くよりも時給が高く、希望の求人に合う職場ではあるので、まずは一か月だけでも働いてみてはどうでしょうか、と言われて派遣で働くことにしました。

転職後の職場の様子、感想

派遣なので派遣が決まった段階での就業条件は今も変わらずに働くことが出来ています。ですので時間外もなく定時で毎日変える事が出来ています。

転職後の職場は、介護士さんもとても気さくで優しい人が多く、笑顔で利用者さんに接している人が多いのでとても和やかな雰囲気で仕事をさせてもらっています。


看護師の仕事としても利用者さんのバイタルサイン測定と状態観察のほかは爪切りや入浴時の皮膚の観察、介護士さんへの看護的なアドバイスをしたり利用者さんの当日の状態によって無理のないレクリエーションを介護士さんが行えるように相談に応じたりすることぐらいなので、体や心理的に無理のない仕事が続けられるのはとても良かったです。

非常勤で一日中働いていた時よりは給料は半分以下ぐらいに減りましたが、仕事量も多くなくゆとりを持って利用者さんと接する事が出来るので私は今のところは満足しています。

これから転職する方へのアドバイス

私は今までほとんど正社員か非常勤のパートでもフルパートで働いてきましたし、自分にはそのような働き方の方があっていると思い込んでいました。ですが、一度体調を崩して自分の生活を見直してみて、改めて心にゆとりのある生活が自分には必要なんだと実感しました。

確かに派遣で働くとなると正社員に比べると給料は減ることが多いと思っている人も多いのではないでしょうか。ですが、以外にも直接雇用で働くよりも時給が300百円も違う派遣会社もあるのです。


私も今は短時間ですが、今働いている時給でフルで働くと正社員で働くよりも手取りが多くもらえる計算になるくらいの時給で働くことが出来ています。

ですので、働き方次第では派遣で働いた方が自分の希望とする仕事や長期の休みが取りやすく、正社員で働くよりも給料が上がる可能性もあるのです。しかも派遣で仕事の時間が決まっているので時間外労働は無く、定時で帰れます。


確かに派遣なので仕事が急に変わったり、仕事が急になくなるのでは、と生活の安定が無いことに不安を感じる人もいるかもしれませんが、看護師不足のこの時代に派遣での仕事がなくなることはまずはありません。

今よりもゆとりのある生活がしたいとお考えの人は常勤の看護師としての転職を希望する人もうまく自分の希望とする働き方をしたい方はぜひ転職会社や派遣会社を活用して転職をしてみてはどうでしょうか。

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