看護師の転職の最新事情について



ここでは、看護師が転職を考える上での最新事情について紹介します。


3~5年目での転職が一つの目安

看護学校(専門学校・大学)を卒業した看護師が最初に就職するのが大学病院や総合病院です。この病院看護師としての経験を経て、転職を検討する看護師が多いのが3年目から5年目と言われています。これにはいくつか理由があります。

「戦力」と認められるため

一つは、この位の経験年数を踏んでいると転職先の医療施設も「戦力」として考えてくれるためです。実際、「臨床経験3年以上」を採用条件の一つに挙げる病院も数多くあります。

もちろん、これ以下の勤務年数でも転職は可能で、その場合は「若さ」「成長性」といった要素を評価されてのことです。ですが、この場合はほぼ新人と見なされる場合もあり、お給料の上乗せ分は期待できません。

転職を通じて年収もアップさせたいと考えるなら、3~5年の経験は必要です。


奨学金の返済義務が終わるため

理由の二つ目は、この期間中にいわゆる「お礼奉公」が終わるためです。看護学校を卒業するために奨学金を利用される方は沢山おります。

奨学金の返済方法は看護学校によって色々ありますが、看護学校の系列の病院に3年程度勤務すれば返済が免除される、というパターンが多いです。

また、系列の病院に就職すればただちに奨学金が免除されるという学校もあるらしいのですが、さすがに1年程度で辞めるのはバツが悪く、目安の3年は勤めるというパターンもあります。

いずれにせよ、この勤務3年以降で心置きなく転職できるようになるため、転職を始める看護師も増えてきます。


職場環境の変化を求めて

理由の3つ目は、環境の変化を求めてです。同じ病院に3年も勤務すれば、一応の戦力として認められるようになり、仕事にも慣れが出てきます。

と同時に周りを見渡す余裕も出てくるため、他の病院はどんな感じなんだろう?と興味を持つ看護師も増えてきます。また、この時期になると自分の専門にしたい分野も見えてくるため、専門分野でスキルアップしたい看護師が、今後のキャリアプランも見据えて転職するのです。


年収が高い転職先は急性期病院(ただしハード)



看護師の転職先は色々ありますが、年収が高いのは急性期病院です(ベタな答えではありますが)。ただしご存じの方も多いと思いますが、急性期病医院はそれなりにハードです。

急性期病院の仕事が大変な理由は色々ありますが、その一つは夜勤勤務です。月に何回夜勤を入れられるかで、その仕事の大変さも変わってきます。

ただ、夜勤手当も高額で、この夜勤をこなすことで病院看護師の年収が他の職種に較べて高いのです。同じ看護師でも、クリニックや介護施設の年収がグッと下がるのはこれが理由です。


急性期病院への転職は、年齢がネックになることも

また急性期病院の勤務が大変ということは、転職の年齢にも関係してきます。夜勤をバリバリこなせるのはせいぜい30代半ばまでで、40代になっても夜勤が苦にならないという看護師は少数派でしょう(また看護師を雇用する病院側も、20代・30代の採用を好む傾向にあります)。

体力面も考えて、今の自分に務まるのかを転職前に一度検討してみてもよいでしょう。


勤務条件(特にお給料)で選ぶなら、関東・愛知・関西へ



看護師の勤務先は全国にありますが、お給料の地域的な違いはあるのでしょうか?結論から言えば、都市部ほどお給料が良い傾向にあります。

県でいうと、首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)、愛知、大阪、京都、兵庫などです。逆に、四国や東北、九州地方のお給料は低い傾向にあります。


なぜ都市部の方がお給料が良いか。都市部は人口が多くて看護師の数も多いのですが、それ以上に患者の数も多くて看護師が足りていないのです。

このため、どうしても都市部のお給料が高くなる傾向にあります。ときどき地方の看護師不足が聞かれますし、地方の市民病院の看護師不足は有名です。ですが、地方の場合はこうした「人手不足」がお給料に反映されない傾向が強く、同じ仕事でも地方だと年収ベースで100万円ほど違う、という求人がザラにあります。


条件の良い(病院以外の)転職先は、求人数も少ない



先ほど年収の高い転職先として急性期病院を挙げましたが、夜勤はないけどお給料がそこそこよい転職先はどこでしょうか?

そうした転職先として挙げられるのが、美容外科(美容クリニック)・高級心療内科・企業看護師・保健師などです。ただし、転職へのハードルはかなり高いです。


一番のハードルは求人自体が少ないことです。夜勤がない割に給料がそこそこ良い(年収で400万前半)こともあり、離職率が低いことも原因の一つでしょう。勤務地が首都圏か関西(つまり都市部)に集中しているため、地方の方は引っ越しをする必要があります。

また、これらの求人はパート勤務であることが多く、正社員としての募集が少ないです。

上で挙げた中では美容外科は常勤の募集が比較的多いですが、採用条件に容姿があること(もちろん雇用する側は認めませんが)、販売ノルマを課されることがあるなど、美容外科ならではの気苦労もあります。


仕事と家庭のバランスを考えるなら、介護施設やクリニック



家庭を収入面で支えるためにも仕事を頑張りたいけど、育児や家事とのバランスも考えるとキツい仕事はできないと考える看護師は沢山います。

そうした看護師にオススメの転職先は、介護施設やクリニックです。夜勤がない分年収は下がりますが、定時に帰れる職場も多く、ママさん看護師には人気の転職先の一つです。

ただし転職にあたっては注意点もあります。介護施設では、看護の技術よりも介護の仕事を要求される場面が多くあります。かつて病院時代に鍛えた看護スキルが少しずつ落ちてくることもあり、物足りなさを感じる看護師は少なくありません。


クリニックは人間関係で苦労する人もいる

仕事に物足りなさを感じるのはクリニックも同じで、加えて小さい施設だけに大病院に較べて医療設備が見劣りします。かつての大病院勤務のプライドが捨てられない看護師は、クリニックで苦労することになります。

また、クリニックは狭い職場なので、人間関係で苦労することもあります。


マイナス面もいろいろ挙げましたが、職場の良しあしは勤務先によって大きく違ってくるので、転職支援会社を活用して職場見学をアレンジしてもらいましょう。

採用担当者は面接時に調子の良いことを言うことが多いですが、実際に職場見学をすることで、自分の目で職場の雰囲気を確かめられるからです。もちろん職場見学は介護施設やクリニックに限らず、どの職場であっても積極的にやるべきです。


<看護師転職の最新事情・まとめ>

  • 3年~5年目で転職する看護師が多い
  • 年収が高いのは急性期病院(ただしハード)
  • お給料が良いのは関東・関西・愛知
  • 条件の良い(病院以外の)転職先は、求人数も少ない
  • 仕事と家庭のバランスを考えるなら、介護施設やクリニック


看護師の転職サイト、おすすめは?

看護roo!
※九州・四国はサービス対象外です

 無料登録はコチラ



マイナビ看護師

 無料登録はコチラ


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です