看護師が活躍できる場が広がるにしたがって、勤務先も多種多様となってきています。中でも救護室の仕事は、まだまだ認知度が低く、求人サイトでもなかなか案件を目にする機会が少ないため、実際にどのような業務を行っているのか分からない、という方が多いというのが現状です。
そこで、このページでは転職先として救護室にどのような魅力と注意点があるのかご紹介していきたいと思います。
救護室とは
救護室というと、応急処置などを行う簡易的な施設・部署というイメージが強いかもしれませんが、看護師の求人を行っている救護室には次のようなものがあります。
1.不特定多数の人たちが集まる常設施設内に設置される救護室
このタイプの救護室は、企業内の医務室や健康管理室に性質が似ており、遊園地やテーマパーク、ショッピングセンターや展示ホール、空港施設、鉄道の駅舎、博物館や美術館などに作られています。
施設の規模はそれほど大きくなく、設置先によって異なりますが設備も応急処置ができる程度のものしか備えられていないことがほとんどです。
看護師が担う役割としては
- 施設利用者の急病やケガの対応、応急処置
- 従業員の急病やケガの対応、応急処置
- 急病人発生時などに、医療機関へ適切な連絡を行い連携を取る
- 業務に関するデータ入力と管理
等があります。
このタイプの救護室は施設の規模によって設備や室内の広さ、収容人数などに大きな差が出ますが、設備や備品が充実した救護室へ勤務した場合は、リネンなどの物品や薬品管理が看護師の担当となるケースもあります。
また、遊園地内の救護室などの場合は利用者に小さなお子さんや乳幼児が多いため、ただ単にケガや鼻血などの処置を行うだけでなく、優しく手当を行いながらメンタルケアに留意することも必要です。
勤務は基本的に日勤のみとなり、残業が発生する機会も少ないため、サービス残業などを気に病む必要がないのがメリットだと言えるでしょう。ただ、夜勤や残業がない分手当が薄く、病棟看護師などと比較すると給与水準は低めです。
2.大勢の人が一時的に集まる常設ではない施設内の救護室
もう一つのタイプの救護室が、コンサート会場やライブ会場、野球やサッカーなどのスポーツイベント、カーレースのサーキットなどに一時的に設置されるものです。
このタイプの救護室は期間限定での設置となり、常設タイプのもの以上に設備面で簡略化されているケースが目立ちます。基本的な業務は常設タイプの救護室同様、応急処置や医療機関との連携が主なものとなります。
しかし、スポーツ施設やサーキットなどに設置された救護室の場合は、行われる催しの性質上、大きな事故や重度のケガなどが発生する可能性もあるため、そういった重大事象にも迅速かつ的確に対応できる技術や経験が求められる場合もあります。
勤務形態や拘束時間については、日勤が基本ではありますが、イベントによっては夜間に行われるケースもあるため、夕方から夜にかけての勤務なども存在します。残業などが発生する場合もあり、常勤タイプの救護室と比較すると、勤務時間や拘束時間にばらつきがあると考えて良いでしょう。
また、イベントごとに救護室が設置されることが多いため、長期間の雇用ではなくスポット勤務となるケースがほとんどで、多くがアルバイトやパート、派遣といった雇用形態となる特徴があります。
救護室で働く看護師の仕事や給料
救護室勤務看護師の仕事と給料
救護室で働く看護師の仕事は、先にご紹介したとおり、ケガや急病に対する応急処置や、医療機関との連携、救急搬送への付き添いなどとなるため、病棟看護師などと比較すると仕事量はそれほど多いとは言えません。
また、常設タイプの救護室の場合は従業員の健康管理等を担当する場合もありますが、企業内の健康管理室・医務室と異なり、メンタルケアなどを担当するケースはとても少ないというのが実情です。
これらに加え、基本的に日勤であるため残業代などの手当が発生することが少ないこと、拘束時間が短いこと、パートやアルバイト、派遣と言った非正規雇用の案件が大半であることなどが関係し、救護室で働く看護師の給与は、病棟看護師などと比較すると低めの設定となっています。
例えば、遊園地・レジャーランド系の救護室・医務室では恐らく人気NO.1と思われる東京ディズニーランドの場合、実働7.5時間(9:15~23:00内のシフト制)、時給1450円という設定となっています。
東京ディズニーランド勤務としては、ちょっと少ないかも?なんて感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、この勤務・給与水準は救護室勤務の場合は優良な方だということを覚えておくと良いでしょう。
救護室勤務のメリット
救護室勤務には
- 基本的に日勤のみ
- サービス残業なし
- 空いている時間を活用して働くことができる
- 心身への負担が少なく、自分のペースで働くことができる
といったメリットがあるため、給与や拘束時間、勤務先などに関わらず、かなり人気が高い勤務先となっています。
しかし、救護室の求人は元々の数が少ないこともあり、定期的に看護師の求人サイトや転職支援サイトをチェックしていても、なかなか目にする機会が少ないという特徴があります。好きな時にすぐ応募ができるものではないということを、まずは覚えておきたいところです。
希少求人ともいえる救護室勤務の案件情報を一早くゲットするには、やはり転職支援サイトのメール通知機能やキャリアアドバイザーなどの活用が一番です。
転職支援サイトの中には、特定の条件に合った求人が出ると自動的にメールでお知らせしてくれる機能があるところや、キャリアアドバイザーに希少案件の情報を一早く教えてもらえるサービスなどを行っている所もあります。
こういった機能やサービスを上手に利用することで、貴重な救護室勤務の情報を効率良く集められるはずですので、是非試してみて下さい。
救護室看護師になるには
救護室看護師になるために必要な条件は「看護師資格を有すること」のみの場合が大半です。特殊な資格や認定看護師・専門看護師などの認定、特定の診療科での勤務実績などが求められることはありませんので安心して下さい。
また、重病人の多い大病院などの病棟勤務と異なり、拘束時間が少なく業務内容もそれほど過酷なものではないため、体力的な問題で病棟看護師として働けないという方や、家庭や自分の時間を大切にしたいという方でも十分勤務可能な労働環境となっています。
必要となるスキルや経験のハードルは低めですが、老若男女問わず多種多様な人たちと接することとなるため、コミュニケーション能力の高さや臨機応変さ、医師の監督や指示がない環境下でも自主的に動ける判断力や行動力が求められます。
- 救護室では応急処置を基本として、医療機関との連携、救急搬送への付き添い、物品・医薬品の管理などを行う
- 救護室勤務は基本的に日勤となり、残業などはほとんど発生しない
- 残業や宿直などがない一方、手当などがつく機会がないため、給与水準は看護師としては低め
- 救護室勤務のために必要な資格や特殊なスキルは特にない。しかし、高いコミュニケーション能力や自主性、判断力などが求められる
- 救護室勤務の求人はとても数が少ない希少案件のため、転職支援サイトのメール通知サービスやキャリアコンサルタントの情報提供を利用するのが効果的
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