パートから常勤看護師への転職、注意点



非常勤のパートで働いていたけれど、もう一度常勤看護師としてバリバリ働いてみたい、収入を増やしたいので常勤に変わりたい、といった理由で転職を考えるケースがあります。

ここでは常勤看護師のメリット、デメリットを確認し、パートから常勤看護師になるにあたって注意しておきたいことをまとめます。常勤看護師への転職の前にぜひご一読ください。


常勤看護師のメリットとは

雇用・収入の安定



倒産などの不測の事態を除き正社員としての身分が保証されること、一定の収入を維持できることは、常勤看護師として働く最大のメリットです。パート看護師のように、契約更新や、仕事を休んだり解雇された場合の収入減を心配する必要がありません。

資格職である看護師は平均給与が高く、常勤であれば諸手当やボーナスを含めて充分な収入を得て、将来設計することができます。

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福利厚生が充実

住宅手当や各種保険、年金や保養所、保育施設など、パート看護師では一部しか適用されない福利厚生が、正社員である常勤看護師ならば全て利用可能になります(内容は求人先により異なります)。

なかでも保育施設の充実は、女性である看護師にとって勤務環境を左右する重要なポイントです。

スキルアップ・キャリアアップを目指せる

普段から責任ある仕事を任されたり、研修や勉強会に参加して知識を増やしたり、認定・専門看護師になるための支援制度を活用すること、結果的にリーダーや管理職を目指せることは、常勤看護師の特権です。

パート看護師ではいくら優秀であっても管理職に就くことはできませんし、勉強の機会は少なくなりスキルアップの支援制度を利用することもありません。

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常勤看護師のデメリットとは

家庭・プライベートと仕事の両立が難しい



病床のある病院では夜勤があり、週末にシフトに入ることもあるので家族とのスケジュールを合わせづらくなります。運よく日勤常勤、土日休みの施設に勤めたとしても、研修や講習会などに時間を取られたり、残業になることもあります。

逆にパート看護師はこれらの研修を免除されることが多く、残業もほとんどなく定時で働けるのが魅力です。

厳しいスケジュールでも子育てや家事を頑張っている常勤看護師はたくさんいますが、精神的、体力的に大変なことに違いはありません。

人間関係の煩わしさがある

毎日たくさんの女性と一緒に働く看護師。どんなに良好な職場環境でも、なかには気が合わない看護師もいるでしょうし、医師や患者さんとのコミュニケーションで悩むケースもあります。

合わない人と全く関わらないというわけにいかず、人間関係の悪い職場では、ストレスで体調を崩してしまう看護師が珍しくはないのです。


常勤になるにあたって確認しておきたいこと


常勤になることでの負担増を覚悟

常に勤務する「常勤」看護師の待遇がパートよりも良いのは、それだけの貢献が期待されているためです。そこにはパートよりも重い責任がともなっており、責任ある管理職は常勤にしかなることができません。

常勤になるということは、好むと好まざるとに関わらずそのような責任をある程度引き受けるということです。

例えばパートと常勤がいる病棟勤務で、師長が「深夜入りシフトがあるからといって、常勤がパートよりも先に帰るのはどうなのか」と小言をいっていた、という話があります。


あるクリニックでは、パートは希望通りに休みが取れるのに、常勤は医師から「できるだけ休まないように」と言われ、どうしても休まねばならない場合も散々気を遣わなければならない、という体験が聞かれます。

常勤とパートがいれば、パートは定時で帰宅し常勤はたとえ次の勤務が迫っていたとしても残業を担当すべき、常勤はむやみに休むべきでない、という考え方が一般的ということです。

残業代についても、パートの場合は残業しただけ加算されますが、常勤の場合にはサービス残業になるケースもあります。

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家族の理解が不可欠



独身者で介護する親もいない場合にはバリバリ働いても問題ありませんが、既婚者の場合には自分一人の意志だけでなく、家族の協力、理解が不可欠になります。

常勤として責任ある仕事をするうえで、家のことができない日もあるでしょうし、スケジュールがなかなか合わないこともあるでしょう。金銭的に、常勤でなければ厳しい家庭、パートでも余裕のある家庭もあります。

看護師はパートであっても他業種よりも時給がよく、場合によっては常勤よりも稼いでいるパート看護師もいます。無理をして常勤を選ぶよりも、パートとして仕事と家庭を両立した方がいい場合もあるでしょう。

将来の貯蓄を見据えた計画や、看護師として望むキャリアと合わせ、家族とよく相談しておくことで、理解や協力を得やすくなります。

福利厚生を重視

子供がいる場合には、転職の希望条件のなかでも福利厚生、特に託児所がしっかりしているかどうかを重視したいものです。産後の子育てが少しずつ落ち着いてくると、以前のように看護師として働きたい、という思いが芽生えてきます。

常勤でもなんとかなるのではと思うかもしれませんが、経験談を参考にしてみると、週4日のパート復帰でも心身ともにハードでクタクタになってしまい、続かなかったという話もあります。

常勤を選ぶなら、院内に保育施設があって託児のための移動の手間がなく安心して働ける体制があるなど、出来るだけ負担を減らせるところを探しましょう。

日勤常勤を検討してみる



パートタイムでの勤務から夜勤ありの常勤看護師への転職では、心身への負担のギャップが大きくなります。日勤常勤での求人を選ぶことで、このギャップを多少は減らすことができます。

日勤常勤の求人数は地方ではより少なく、施設も限られてくる傾向があること、夜勤ありの場合より年収が平均で100万円以上低くなるという難点はありますが、家庭事情などを考慮したい場合にはそれを補えるほどのメリットがあります。


いずれの場合も、まずは常勤の求人に求める条件をはっきりさせておきましょう。収入面を重視するのであれば求人情報が手当を含むのが基本給なのか、諸手当の有無についてしっかり確認する必要があります。

パートは雑務ばかりで責任ある仕事ができないことが悩みであれば、転職先での仕事内容を詳しく調べておかないと、問題が解決しない可能性もあります。求人の詳細について調べたいときには、看護師の転職サイトを利用するといいでしょう。

<パートから常勤看護師への転職、注意点・まとめ>

  • 安定して働け、キャリアアップを望めるメリット
  • 家庭と仕事の両立や人間関係にデメリットが多い
  • ある程度の負担増を覚悟し、家族とよく話し合っておく
  • 福利厚生が重要。日勤常勤の検討も視野に

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