看護師には、いろいろな種類や働き方がありますね。特に専門性の高い看護師においては、さまざまな分野に分かれていて、多くの看護師が自分に合ったキャリアアップを目指して専門看護師の勉強に取り組んでいます。
ここでは、看護師のキャリアアップ資格でもある『地域専門看護師』について掘り下げていきたいと思います。
地域専門看護師の仕事と役割
地域専門看護師とは
地域専門看護師とは、学校や産業に関する保健や行政、在宅ケアにおける専門性の高い看護を提供するべく定められている認定資格の総称です。
JNA(日本看護協会)が定めた地域専門看護師における認定資格は11種類で、代表的なものとしては地域看護や老人看護、家族看護などがあります。
専門看護師という名前の通り看護師が取得することのできる資格になりますが、看護師のほかにも保健師や助産師も取得を目指すことが可能です。地域看護といってもその範囲は広く、地域産業や学校保健、行政保健、老人看護など、地域看護師が活躍できる場所は多岐にわたります。
地域専門看護師の仕事と役割
地域専門看護師の仕事は、その地域の人々が必要としている看護を提供することです。地域看護は、その時の疾患だけでなく健康管理やメンタルケアなど、幅広いものを指します。
保健師も、地域の人々の健康管理やケアを行なうという点では共通しているのですが、保健師の場合は主に地域の保健センターで働いているのに対し、看護師は病院や地域看護を必要とするいろいろな施設で業務を行います。
地域専門看護師は、看護を提供するほかに、地域看護師の教育や育成を行うことも重要な役割のひとつです。そのほか、医療や看護に関連するボランティア団体や、行政との連携を取りながら、地域の人達が健やかに生活できるように尽力するのも仕事のひとつです。
地域専門看護師は、仕事内容が非常に多岐に渡りますが、その分自分の仕事が地域に貢献しているということが見えやすい、やりがいのある仕事だといえます。
地域看護専門看護師が活躍する職場
地域専門看護師が病院に勤務する看護師と違うのは、地域に密着した形での看護を行なうスペシャリストであるという点です。
病気やケガに対して看護を行なうのはもちろんですが、地域専門看護師はそれだけではなく、地域の人々の健康管理や訪問看護における心身のケアなど、広い範囲での看護を行います。
産業、学校
地域で展開している産業や学校でケガや病人の看護を行なうほか、メンタルケアや健康診断の企画運営などを行います。
今はストレスを受けて仕事をすることが困難になっている人や、登校拒否になってしまう学生など、メンタル面の不調を抱えている人が増えています。体だけでなく、心の不調においてもケアすることが、地域専門看護師の重要な役割です。
訪問看護ステーション
少子高齢化が広がり、お年寄りの一人暮らしも増えて、訪問看護を必要としている人がたくさんいます。こうした人達へのケアを行なうのも、地域専門看護師が活躍できる場所のひとつです。
在宅介護サービスの需要が高まっていることもあり、地域専門看護師も多くの人が必要としています。在宅看護では患者の看護を行なうのはもちろんですが、患者の家族のケアも大切です。
地域看護専門看護師を目指すには
地域専門看護師に求められるもの
地域専門看護師は、前述したように仕事の幅が非常に幅広いです。医療における看護についても非常に幅広く、子どもから大人まで、さまざまな疾患に対する看護が必要となりますので、豊富な知識が必要になります。
そのほか、地域産業や行政など、多くの人と連携を取りながら看護を遂行していくため、コミュニケーション能力も重要です。同時に、地域の人に信頼されるだけの高い人間力も求められます。
さらに健康管理においてイベント的なものを企画することもありますので、企画力や運営能力が必要になるなど、地域専門看護師に求められるものはとても多いです。
地域専門看護師になるには
地域専門看護師になるためには、看護師として5年以上の経験があり、そのうちの3年以上は地域看護に関わっているという実務経験が必要で、それらの経験を実務報告書として提出します。
その上で看護系大学で必要単位を習得し、論文などを提出することで認定資格を取得することが可能です。
- 地域専門看護師とは、地域に根付いた専門性の高い看護を行なうために定められた認定資格
- 地域専門看護師は、地域の人の健康管理のほかに、メンタルケアや在宅看護など幅広い役割がある
- 地域専門看護師の活躍の場として、地域産業や学校、訪問看護ステーションなどがある
- 地域専門看護師に求められるのは、幅広い看護の知識やコミュニケーション能力、企画運営力など
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