看護部長の役割と年収について

ここでは、病院勤務看護師の事実上のトップである看護部長について紹介します。看護部長とは？看護部長の役割、年収、最後に看護部長になるには？を紹介します。看護部長になる道は長く険しいですが、興味のある方はお読みください。

看護部長とは？

「看護師長の役割と年収について」で書いた通り、看護師長は病棟の看護師を取りまとめる課長のような存在です。各病棟にはそれぞれ看護師長がいますが、その看護師長を取りまとめるのが看護部長です。その病院の看護師（看護部）のトップで、看護師としてのキャリアの頂点です（まれに、その上の副院長になるケースもあります）。

看護部長になると看護師として直接患者と接触する機会はまずなく、看護部の代表として院長や副院長のサポートをしたり、看護部の組織運営、病院看護師のための環境整備などが主な仕事になります。看護師の数は大病院になると1000人にもなりますので、その取りまとめになると大変な仕事です。

看護部長の仕事・役割は？

上でも書いた通り、看護部長は看護部のトップとして病院の方針通りに看護部を運営させていくことになります。看護部長の仕事内容は以下の通りです。

・病院長・副院長との折衝
・看護部の業務計画の作成
・新人看護師の採用計画の作成
・看護師の教育方針・教育計画の作成
・看護師長への計画の指示
・看護部の代表として対外的な交渉　など

大まかにいえば、その病院の看護部の代表として、新人を採用したり看護師を教育してレベルアップを図ったり、職場環境を整備するなどの計画をまとめることです。こうした計画の実行は看護師長に任せる場合もあるし、自身で行う場合もあります。

また、病院内で患者との間で深刻なトラブルや医療ミス・医療事故が起きた場合、看護部の代表として患者に謝罪するなどの仕事もあります。看護部長の権限は大きく、病院長でさえ看護部長の意向を無視することはできません。しかし、それだけに責任も大きい仕事です。

看護部長の年収は？

看護部長は企業でいえば、部長にあたる役職です。その年収ですが、首都圏の公立病院を例に挙げると大体900～1000万円程度です。ただし、民間病院の場合はこの7～8割とも言われています。また地方の病院でしたら、もう少し年収が下がる可能性はあります。

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看護部長になるには？

看護師長になるのも簡単ではありませんが、病院内に一人しかいない看護部長になるのは極めて難しいです。まず看護師長と同じく、なれるのは内部昇進だけです。看護師長までは看護師からの人望と実力が重要でしたが、看護部長になるためにはそれ以外の要素が大事です。具体的には学術論文の執筆や医師との人脈作りです。ですので、看護師長になった方でさらに出世を目指す方は、急に人脈作りや論文作成に精を出すようになります。ちなみに看護師になれる年齢は大体50歳前後です。

有名病院や大病院になると、この人脈がさらに重要になってきます。院内だけでなく、看護協会や学会の人脈・政治力が関係することが多く、建前上は「公募」ということになっていても実際は予め看護部長になる人は内定している、といったケースも珍しくありません。こうなってくると努力だけではどうにもならず、半分は運ですね。

以上、看護部長についてでした。お役にたてば幸いです。

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